【デンタルIQについて】
みなさん、こんにちは。
市原市五井の歯科・歯医者
渡辺歯科医院 院長の渡辺です。
今回は「デンタルIQ」について、お話しいたします。
虫歯や歯周病などの歯の疾患を予防し、歯の健康を維持する為には、
病気への知識、予防・治療に関する認識など、患者様ご自身が予防への高い意識を
持つ事、つまりデンタルIQの向上が非常に重要です。
【デンタルIQとは?】
〇定期的に予防歯科へ通う
〇歯や治療に関する知識を持つ
〇毎日適切なセルフケアを行う
〇病気を予防するために生活習慣を改善する
歯に関する正しい知識・関心を持っている事はもちろんですが、歯の健康維持に
どれだけ努めているかという事が、デンタルIQのレベルの高さを示します。
【世界と日本のデンタルIQの違い】
日本のデンタルIQは、発展諸外国と比較すると低い傾向にあります。
歯周病や虫歯などの病気を予防する為には、「歯が痛くならないように歯医者に行く」
事が必要ですが、日本には「歯が痛くなったら歯医者に行く」という方が多いと
いうのが実情です。
日本では、過去1年間に歯科検診を受診した人の割合が47.8%(平成24年)なのに対し、
予防歯科先進国とも言われるスウェーデンでは60%を超えており、過去2年間の受診率
では80%を超えています。
さらに、予防歯科先進国のスウェーデンは、80歳での残存歯数が高い事でも
良く知られています。
平成24年に厚生労働省が行った調査によると、日本国内において80歳で20本の歯が
残っている人の割合は過去最高の38.3%となりましたが、スウェーデンでは80歳の
残存歯数の平均が20本を超えています。
日本国内においても、80歳になっても20本以上の歯を維持する事を目標とする
「8020(ハチマルニイマル)運動」が推進されており、次第に予防歯科への意識は
高まってきてはいるものの、スウェーデンをはじめとする諸外国と比較すると
まだまだといったレベルです。
このような検診受診率や予防歯科の習慣などの違いが、80歳の歯の残存本数の違いに
現れていると言えます。
将来、多くの歯を残していく為には、歯の病気に関する知識量はもちろんの事、
検診受診率の向上、予防中心の歯科受診など、予防の為に行動を起こす事が
必要なのです。
【デンタルIQの本当の意味とは?】
「歯科的な知識が豊富な方」をデンタルIQが高いという言い方を医療者の方でさえも
されますが、日本では誤解されて解釈されています。
本来の意味は「歯科医療に対する価値観・優先順位」を意味します。
患者さまが歯科医院でのスタッフによる働きかけにより、階段を一歩一歩上がるように
歯に対する価値観が変わり、かけがえのない歯を大事にしていくステップなのです。
それをアメリカで大学卒業後の教育財団を設立した歯科医師であるLD Pankyが
1970年代に「デンタルIQエレベーション」と提唱したのです。
歯科スタッフの献身的な働きかけで、デンタルIQエレベーションが上がる事で
患者さまの歯に対する価値観を変え、歯が残り結果的にその方の人生も代わって
いくのです。
これこそが我々の歯科の仕事なのです。
渡辺歯科医院としても、患者さまのお口回りの状態が常に健康で
いつまでも美味しくご飯が食べられるように、頑張らせて頂く所存です。
お口回りで何かご不安などが御座いましたら、お気軽にご相談・ご来院
下さいませ。
渡辺歯科医院
院長 渡邉 孝行
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